前回の記事に続き、秋の丹青会での購入品について書いていきます。今回はThe Rowで購入した「Olek ジャケット」です。実は事前受注の段階では別のアイテムを買うつもりでいたのですが、実物を見て方向性が変わりました。
■The Row「Olek ジャケット」というアイテム
購入したのは、The Rowの「Olek ジャケット」のブラックです。素材は表地がカシミア100%、裏地がシルク100%で、生産はイタリア。いわゆるハリントンジャケット型のブルゾンで、ラグランスリーブ、斜めに切り込まれた玉縁ポケット、袖口と裾はカシミアのリブ、襟はボタン付きでファスナーは上下から開けられる2WAY仕様になっています。
公式サイトでは「フェルト状で丈夫な風合いを出すために開発された、柔らかく軽やかなカシミア」と説明されています。実際に手に取ると、表面は非常になめらかで、黒にも艶がありました。カシミアのブルゾンというと厚手で重いものを想像していたのですが、驚くほど軽かったのが第一印象です。
■事前受注ではバッグを買うつもりだった
丹青会の前に、The RowとLOEWEから事前受注のご案内をいただいた話はこちらの記事に書きました。The Rowは個室で実際の商品を見せていただける形で、この時点では正直なところ、バッグを購入するつもりでいました。
ただ、実際に商品を前にしてみると、バッグについては思っていたようなサイズのものがありませんでした。見たことのない素材のバッグもあって魅力的ではあったのですが、自分の用途に合うサイズかというと違ったのです。
■実物を見て方向転換した理由
その代わりに惹かれたのが、このOlek ジャケットでした。カシミアのブルゾンという、The Rowらしさが分かりやすく出ているアイテムだったことが大きかったと思います。せっかくこうした機会に購入するのであれば、The Rowならではのものを選びたいという気持ちがありました。
他にも魅力的なアイテムはいくつもあったのですが、予算の都合もあるので、今回はこのブルゾン1点に絞りました。事前に「これを買う」と決めていたものから変わったという意味では、実物を見せていただける事前受注の場があったからこその判断でした。カタログや画像だけで決めていたら、おそらくバッグを買って、後から違ったと感じていたかもしれません。
■着てみて感じたこと
サイズについては、少し込み入った経緯がありました。事前の受注会の時点ではMサイズ相当の商品しか手元になく、Sサイズ相当は取り寄せていただいて、丹青会の当日に試着させてもらえることになったのです。
当日に試着し比べてみると、一長一短でした。Sサイズの方がジャストに近い形でしたが、袖は元々アームホールが大きい作りなので、サイズを下げてもそれほどシャープなつくりにはなりません。何度も試着を繰り返した結果、初志貫徹ということでMサイズ相当を購入することにしました。シルエットは少しオーバーサイズですが、ダブつきすぎるほどではなく、ほどよくトレンド感のある落ち感に収まっています。公式サイトでも「やや短めでボクシーなシルエット」と説明されていて、その表現が実物の印象とよく合っています。
そして何より軽いです。カシミアという素材から想像する重さがなく、羽織った時の負担がほとんどありません。これは実際に着てみないと分からない部分で、写真や説明文だけでは伝わりにくいところだと思います。
■「主張しないけれど存在感がある」というThe Rowの立ち位置
正直に言うと、このジャケットにはいわゆるデザイン性はほとんどありません。ロゴも出ませんし、形としても特別に凝ったことはしていません。
このブログではkolorやsacaiのような”再構築”を掲げるブランドについて書いてきましたし、LOEWEやDiorのように意匠がはっきり出るアイテムも購入してきました。それらと比べると、The Rowは完全に逆の方向を向いています。
それでも惹かれたのは、サイレントラグジュアリーと呼ばれる領域、つまり主張しないけれど存在感があるというあり方そのものに興味があるからだと思います。素材と仕立てだけで成立させているので、分かる人にしか分からないものではありますが、着る側としては気負いがなく、日常に馴染ませやすいのも魅力だと感じています。
まとめ・次回予告
これで秋の丹青会での購入品については一通り紹介し終えました。TEUDUのクレンジングオイル、LOEWEのライオンタグチャーム、そしてThe RowのOlek ジャケットと、方向性の違う3点を選んだことになります。この冬は実際にこのブルゾンを着て過ごすことになるので、使い込んだ上での感想は、改めてどこかでお伝えできればと思います。
次回は、購入品そのものから少し離れて、春と秋の2回にわたって丹青会に参加して分かったことをまとめたいと思います。事前の準備や当日の回り方など、実際に行く立場で気をつけておきたい点を中心にお伝えできればと思っています。

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