デザイナー交代の波─私が愛する3ブランドの今とこれから

デザイナー交代の波─私が愛する3ブランドの今とこれから 買い物

 今回は前回までのブログから少し趣向を変え、好きなブランドやデザイナーについて書いていきたいと思います。
奇しくも今年は多くのブランドでクリエイティブディレクターの退任が相次ぎましたが、私が愛してやまない3つのブランドもすべてディレクターが辞任することとなりました。長年にわたってブランドを牽引してきたデザイナーが去ることには不安もありますが、一方で次の時代へと進化していく期待感も抱いています。

■私が好きなブランド3選

 私が特に好きなブランドは以下の3つです。

  • LOEWE(海外)
  • JIL SANDER(海外)
  • kolor(国内)

好きな理由はまた別の機会に詳しく書きたいと思いますが、今回はこれらブランドで今年起きた“大きな動き”を簡単にまとめながら、私の思いを綴っていきます。

■稀にみる変化の年

年初から、LOEWEとJIL SANDERのディレクター交代の噂が飛び交っていました。
LOEWEではJonathan Anderson(ジョナサン・アンダーソン)、JIL SANDERではLucie Meier(ルーシー・メイヤー)&Luke Meier(ルーク・メイヤー)夫妻がそれぞれ長期にわたりブランドを率いており、売上を大きく伸ばしてきました。

  • ジョナサン・アンダーソン は在任10年間でLOEWEの売上を約2.30億ユーロから約10.7億ユーロまで、約5倍に成長させたと言われています。
  • メイヤー夫妻 はJIL SANDERの低迷期を脱し、毎年十数パーセント近い増収を継続。ブランドを見事に復活させました。

どちらのブランドにも共通していたのは、就任直後に新たなアイコニックアイテムを打ち出し、それが若い顧客層を中心に広がったことです。公式資料にもある通り、彼らのクリエイティビティが商品を輝かせ、その結果として売上を押し上げ、新たなディレクター交代の噂が出るきっかけとなりました。

公式ページより引用
実際、メイヤー夫妻にはLOEWE移籍のウワサも流れましたが叶わず、一方でジョナサン・アンダーソンはDior(ディオール)のウィメンズ・クリエイティブディレクターに就任することになりました。しかもメンズとウィメンズの両部門を統括するという大型人事。ファッション界が彼に寄せる期待の大きさがうかがえます

ジョナサン・アンダーソンが「ディオール」ウィメンズのトップにも就任 ファッションのクリエイションを統括

■LOEWEへの憧れ

私は個人的にLOEWEへの憧れがとても強く、特に「パズルバッグ」はいつか手に入れたいと思っていました。ジョナサン・アンダーソンがランウェイで初披露したとき、その斬新さに心を奪われ、一気にLOEWEの世界に引き込まれたものです。

彼の大きな功績のひとつとして挙げられるのが、「職人技×最新トレンドの融合」です。LOEWEは伝統的に高い職人技術を誇っていましたが、どこかモダナイズが後手に回っていた面もありました。そこへジョナサン・アンダーソンのクリエイティビティが加わり、クラフトマンシップを大切にしつつも現代的なモダンさを吹き込むことで、新たな魅力を生み出したのです。

その結果として生まれたパズルバッグは、世界中で「LOEWEといえばコレ」と言わしめるほどのアイコンアイテムとなりました。私だけでなく、多くのファッション消費者にとってLOEWE=モダンラグジュアリーの象徴となり、ブランドへの憧れをさらに高めたと言えるでしょう。

■おわりに

低迷していた各ブランドがトップデザイナーの起用によって復活し、そしてそのディレクターが退任するという稀有な年を迎えた2025年。6月下旬には次のシーズンのコレクションが発表されますが、LOEWE、JIL SANDER、kolorが新たにどのような姿を見せてくれるのか、今から非常に楽しみです。

みなさんが注目しているブランドや、これから期待しているデザイナーがいれば、ぜひ教えてください。

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