【名古屋グランパス】J1リーグ 第31節サガン鳥栖戦

サッカー

【戦前の情報】
近年サガン鳥栖さんを苦手にしている印象があると思い、データを調べてみたら、トータルの戦績は少し負け越しという形です。
名古屋 7勝 引き分け7回 鳥栖 8勝
参照:Soccer D.B.
ただ、前回名古屋が勝利したのは、2020年の7月ということで、6戦勝てていません。

名古屋は森下選手が出場停止から戻ってきます。
一方で、河面選手は内側側副靭帯のケガで戦線離脱となり、野上選手が出場します。
その関連で、藤井選手が左サイドにまわります。

鳥栖さんは、小野選手を1トップに3‐2‐4を敷いてきます。
リーグ屈指の走行距離を誇る鳥栖さんの中で、特に走行距離が長いのが河原選手です。
広いカバー範囲を見せる選手が多い両者で、どれだけそれをかいくぐれるかがポイントとなりそうです。

【前半】
初めは名古屋が押し込まれる展開となります。
特に3バックの脇(WBの背中)を狙われ、あわやゴールかという場面が見られます(ハンドの判定でノーゴール)。
しかし、そこから名古屋が押し返します。
シャドーのポジションの永井選手や和泉選手が果敢に2センターバックの脇を狙い、WBの久保選手が相手WBの裏を狙います。
この動きにより鳥栖さんの重心が後ろになり、名古屋が押し込む展開が作られます。
この展開は名古屋の狙いがはまっているように見えました。
そして、ボランチの米本選手からの鋭い縦パスもシャドーの選手に差し込まれます。
稲垣選手は前への推進力がありますが、縦パスの能力は米本選手にはかなわないように思います。
すべてできれば望ましいですが、このメリハリも相手には効果的です。
しかし惜しいチャンスもいくつか見られますが、得点にはつながりません。
鳥栖さんもそこからラインを上げて、攻め込もうとしますが、そこに永井選手が襲い掛かります。
朴選手のミスを見逃さず、ボールを奪い、ゴールに流し込みますが、こちらもハンドの判定でノーゴールとなります。

結局前半はお互いノーゴールで終わります。

【後半】
後半も名古屋は変わらない攻めの狙いが見られます。
すると、50分にサイドに流れたユンカー選手が抜け出そうとしたところを相手選手が引っ張り、DOGSOで1発レッドカードとなりました。
こちらも前半と同じ狙いでサイドに幅を取り、裏を狙ったことでできた形でした。

ここからは名古屋がハイプレスをかけ、押し込み続けます。
その結果先制点が、名古屋に産まれます。
サイドからの藤井選手のクロスに久保選手が抜け出し、折り返したとところをユンカー選手が合わせます。
チーム全体でポケットを狙う意識が統一されていたことで産まれた得点でした。

前半から強度高く戦っていた選手に疲れが見え始め、鳥栖さんも交代選手を投入し始めたところで名古屋も選手交代を行います。

ところが、相手の交代選手の運動強度が高いにも関わらず、名古屋の交代選手の強度が上がらないため、押し込まれはじめます。
70分ごろから数的優位が感じられなくなり始めます。

そして89分に失点してしまいます。
交代選手の強度の低さはあったのかもしれませんが、この直前くらいから野上選手に疲れが見え始めていたなどのことも関連しているかと思います。
そもそもなぜ数的優位にもかかわらず、久保選手が1対1でディフェンスしなければならなかったのか。
そしていつものサイドのクロスから中央で合わされる形でした。

【今日のMVP】
得点への貢献から久保選手としたいと思います。
次点はランゲラック選手、ユンカー選手、米本選手です。

【試合後】
明確に優勝がなくなってしまいました。
負けたわけではないですが、いわゆる勝ち点2を失った試合でした。
久しぶりに怒っている監督を見ました。
選手が以前のインタビューで「監督が怒るのはチームとしてよくない」と話していました。
監督が怒る前に選手でスイッチを入れないといけないと。
最近チーム内で序列を上げた久保選手と交代選手の明暗がしっかりと表れてしまった試合でした。
名指しはよくないのかと思いますが、中島選手には期待していました。
あの流れの中で、チームが苦しいときに背負う、DFラインの裏に走ってDFラインを下げるなど外側からでもわかりやすいタスクがあったかと思います。
素人でもわかることなので、選手もわかっているとは思いますが、それが体現されなかった以上、厳しいものがあります。

残り3試合内容の良い試合が見られると嬉しいなと願っています。

監督会見

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